ども、明智です。
今回の記事は本のレビューです。
本の概要を軽く紹介しつつ、感想を綴っていきます。
ゲーム音楽好き、ゲーム史好きには必携の書ですぜ。
高校時代、図書室で受験勉強するときのBGMは決まって「ゲーム音楽」でした。
「ワイルドアームズ」「幻想水滸伝」「キングダムハーツ」
当時はRPGに激ハマリしていたので、そのサントラを大量に音楽プレーヤーに入れていました。
友人に「いつも何の曲聴いてるの?」と尋ねられても「昔のゲームの曲だよ」としか答えられずちょっと寂しい思いをすることもありつつ、流行りのJ-POPよりも、古今東西のゲーム音楽を聴き漁る青春時代を過ごしていたのでした。
そんな私のゲーム音楽への探求心をくすぐってやまない一冊の本に、先日衝撃の出会いをしました。
『ゲーム音楽 ディスクガイド』
1978年に産声をあげた「ゲーム音楽レコード」というジャンル。
40年以上もの歴史の中で世に出されてきた数万を超える音盤の中から、選りすぐりの名盤950枚をピックアップ。
豊富なビジュアルと、極めて「音楽的な」観点からの評論で語り尽くしています。
「スペースインベーダー」から「スプラトゥーン2」まで、本当に幅広い時代、メーカー、ハード、ジャンルのゲーム音楽ディスクを網羅的に紹介しています。
監修は、ゲーム史/ゲーム音楽史研究家の「田中❝hally❞治久」
他、
ビデオゲームミュージックDJで、ゲーム関連アナログ盤コレクターの「DJフクタケ」
元レコード店スタッフ、兼業ライターの「糸田屯」
サウンドデザイナーで、ウェブサイト「電子遊戯音盤堂」の開設者「井上尚昭」
様々な分野でゲーム音楽という文化に関わる三名が執筆者として参加しています。
7つの章構成で、それぞれの時代の音楽をめぐります。
第1章 試行錯誤の黎明期
第2章 サウンドチップの音楽
第3章 サンプリングの音楽
第4章 ハード的制約から解放された音楽
第5章 ダウンロード配信世代のゲーム音楽
第6章 アレンジバージョン
第7章 アーティストアルバム
長い歴史の中で独自のクリエイティビティを発揮し、後世の音楽シーンに多大な影響を与えながらも、「音楽」評論の場からいまだに避けられる傾向にある「ゲーム音楽」という文化。
「ゲーム音楽の価値は、ゲームと切り離しては語れない」と主張するファンも多い。
本書は、そんな語られ方をする「ゲーム音楽」を、あえて「ゲーム」的な側面からなるべく切り離した「音楽」的な側面からの評価を試みつつ、ゲームファンにも音楽ファンにも役に立つガイドブックを目指したと序文にあります。
ですから、音楽用語もふんだんに使用されており、ちょっと小難しい印象を受けるかもしれません。
ただ、同じく序文でも述べられているように、単純に「ゲーム音楽雑学辞典」としても十分価値があり、長く楽しめる一冊となっています。
感想
ゲーム音楽の歴史を堪能しながら、ゲームそのものの歴史を知ることもできる、一粒で二度おいしい内容に、文句なしの大満足。
全音盤がビジュアル付きで紹介されているので、図鑑を眺めるのが大好きな明智は、それだけでも数時間はトリップ出来ちゃいます。
有名なシリーズの場合は数作品の紹介に留めており、埋もれがちな隠れた名作に光を当てようとしたという計らいも、明智の琴線に触れまくり! ポイント高いです。
そうはいっても有名どころは有名どころでしっかり押さえているので、コアなゲームファンでなくとも知ってるタイトルがゴロゴロ載ってます。
冒頭で触れた「ワイルドアームズ」「幻想水滸伝」「キングダムハーツ」もしっかり紹介されているし、「ソニック」「ナイツ」「風ノ旅ビト」など、あけたまで触れてきたゲームも登場します。
とにかくあらゆる点でハイクオリティ、
ゲーム音楽が好きな人、ゲームの歴史が好きな人には超絶おすすめです!
一点だけ欲を言えば、ゲーム名の索引があれば目当てのゲームがもっと探しやすくて良かったかな。
あとは、読んでいると確実にゲーム音楽を聴きまくりたくなるので、そんなときはこちら
多摩川が紹介している『ゲーム音楽』サービスで視聴して、DLするなりポチるなりしちゃおう。
ゲーム音楽ディスクガイド Diggin’ In The Discs
ちなみに「俺っちの魂を揺さぶったアレもコレも無かったべ!」とお怒りの皆さん、朗報です。
8月26日、第二弾が発売です!!
守備範囲を広く、且つさらにディープな内容になるとのこと。これは期待しかないですね。
というわけで、珍しく本の感想記事でした。といってもゲーム関連ですけどね。
あんたよっぽどゲーム好きなのねぇ。
今回はここまで、次回もよろしく!
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