どうも多摩川乱歩(@tamagawa2525)です。
ゲーム実況動画を趣味にしている僕ですが、改めて「実況のスゴい人をちゃんと見てみよう」と思いました。
そこで誰もが知っている名実況アナウンサー・古舘伊知郎氏のDynamite!(格闘技ワールドカップ)の入場シーンを見たのですが、繰り出される数々のフレーズが個性的で感動したので、後学のために文字起こししてみます。
古舘伊知郎のDynamite!実況が凄すぎたので文字に起こしてみた
《ジェロム・レ・バンナの入場シーン》
さあ、格闘熱帯夜。
続いてはK1の特別ルール、凄まじい戦いの幕開けであります。
入ってまいりました、ジェロム・レ・バンナであります。
ゆっくりとジェロム・レ・バンナが降臨してまいります。深紅のガウンに、野性的なヒョウ柄のトリミング。
派手なコスチュームで入ってまいりましたジェロム・レ・バンナ。フランスが誇る、ルーブルとレ・バンナ。
あの破壊的な左ストレート、左ハイ、あのキックを喰らったら、然しものドン・フライ(相手選手)も命取りであります。
マーク・ハントに代わって、急遽参戦して参りましたジェロム・レ・バンナ。
コンディションの方はどうか、それが若干気になります。フランスが誇る29歳、ジェロム・レ・バンナ。
今ゆっくりと戦いの花道を行きます。相変わらずふてぶてしい表情であります。
間もなく、この深紅のロングガウンを脱ぎ去ると、あの首から肩口、そして腕にかけての”筋肉のワインセラー”といわれる素晴らしい筋肉帯が見えてまいります。
まるで中世か古代の王様のようなコスチューム。
K1無冠の帝王、ジェロム・レ・バンナ。95年、思えばK1初参戦でいきなり準優勝の衝撃デビュー。
以来、常にK1グランプリの優勝候補に挙げられるも、未だK1無冠の帝王と言われています。
今年5月、パリで行われたマーク・ハントとのあの因縁の再戦。
ダウンの奪い合いの末、2ラウンド終了間際にタオル投入。テクニカルノックアウト勝ちを治めております。ゆっくり入ってまいりました。
さあこれより、リング内を伺いましたジェロム・レ・バンナ。この筋肉の隆起、1人山岳地帯か。
名言だらけのフレーズ集
この間、僅か2分。情報量ヤバ過ぎませんか???
画としてはバンナ選手がリングインするまで歩いているだけなのに、間を持たせるどころかめちゃくちゃ濃密な2分になってる。もっと聞いていたい。
エピソードもキャラクターもしっかり語ってるのにスッと入ってきます。
やっぱり印象的なのはフレーズ
書き起こしの中から印象的なフレーズを箇条書きしてみます。
- 格闘熱帯夜
- フランスが誇る、ルーブルとレ・バンナ
- 筋肉のワインセラー
- 中世か古代の王様のようなコスチューム
- 1人山岳地帯
この2分だけでも個性的なフレーズが散りばめられていますね。
調べて見るとこういうフレーズ、あらかじめ用意しておくものとアドリブで生まれるものとがあるらしく、肌感的には原稿7割・アドリブ3割くらいだそう。
アイルトン・セナを「音速の貴公子」
アントニオ猪木を「燃える闘魂」
ハルク・ホーガンを 「現代に甦ったネプチューン」
など、僕みたいにスポーツ中継をあんまり見ない人でも知ってるくらい、お馴染みの2つ名を生み出しまくる名フレーズメーカー。
古舘伊知郎のDynamite!実況を聞いて思ったこと【ゲーム実況について】
思ったこと
これが実況の頂点かーと圧倒されるのはそうなんですけど、ちょいちょい思ったことを書きます。
- フレーズは用意しておいて良い
- 事前調査した情報からキャラクターを深堀る
フレーズは用意しておいて良い
当たり前っちゃ当たり前なんですが、フレーズがしっかり練り込まれていて、スッと出されると「おお…!」となる感じ。これはもう準備の賜物だなと。
ゲーム実況をしていると「フレーズを用意しておく」っていう機会が無いもんで、何気に盲点でした。
ゲームに合わせてフレーズを用意しておく、というのは難しい場合が多そうですが、例えば我々のようにソニックの実況シリーズをやっていく中で「めちゃくちゃ速いもの」を表現するフレーズを持っていると、何かと便利そうですよね。
- SEGAの超電磁砲(レールガン)
- すばやさチートネズミ野郎
- 俊足を重ね履きしたコーナーリング
- まるでジェットコースターだぜ
いやあんまり良いの思いつかなかったけど。怒らないで。
知ってるキャラクターとか、予想されるゲーム性とかから、フレーズは先に用意しておけるのかもしれませんね。これはゲーム実況でも使えるんじゃないですかね。
事前調査した情報からキャラクターを深堀る
すんません格闘技にあんまり明るいわけじゃないんで、ジェロム・レ・バンナ選手のこともよく知らないんですけど。
ただフランス出身の29歳、あとはコスチュームとかの情報から、みたいな情報を先出ししてくれたおかげで、
- ルーブル
- ワインセラー
- 中性か古代の王様
- パリでの因縁の再戦
みたいな言葉のまとまりがスッと入ってきやすかったんですよね。
そのせいか、バンナ選手のことを知らないぼくは「フランス生まれの、大柄で気品のある格闘家」みたいなキャラクターに印象付けされて、その上で戦績のエピソードとか聞くと “帝王の誇りと、無冠のやるせなさの間で藻掻くファイター “像 みたいなものがドンドン見えてきて、もうマンガの好きなキャラみたいにバンナ選手に引き込まれちゃってるんですよ。
別にバンナ選手が実際どういう人物なのかは一旦よくて、情報から人物を深堀ると、そこに感情移入できるってことが重要なんじゃねえかなと。
深堀りすること自体が、習得に根気の要りそうなスキルですし、その上で人に語って一緒に感情移入していく凄味ってのは月並みながらやっぱ『プロ』だなと思いました。
実況モンスター、古舘伊知郎。
のほほんとやっていたゲーム実況動画でしたが、この怪物との出会いでちょっと感覚変わってしまいそうです。
これからも追って調査してまとまったら記事にしていきます。
今回はここまで!
次回もよろしく!
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